「福利厚生がない会社」は衰退する?4つの深刻なデメリットとは
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「福利厚生がない会社」は衰退する?4つの深刻なデメリットとは

「福利厚生がない会社のデメリットって何?」
「福利厚生がないままだと会社はどうなるの?」

と思うことはありませんか?

福利厚生は、導入していないと法律違反になる恐れがあります。

本記事では、福利厚生がない会社のデメリットや、導入することで得られるメリットなどについて紹介します。

従業員だけでなく企業にとっても重要な制度なので、ぜひ参考にしてください。

また、福利厚生の基本については下記の記事にまとめています。「福利厚生について基礎から網羅的に知りたい」という場合は、参考にしてください。

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福利厚生がまったくないと「法定福利厚生」違反になる

種類 概要
法定福利厚生 法律により義務づけられている福利厚生のこと
法定外福利厚生 企業が自由に選び導入できる福利厚生のこと

福利厚生は、上記の2種類に分かれます。

法律により義務づけられている「法定福利厚生」には、下記の例があります。

  • 社会保険
  • 雇用保険
  • 労災保険

法律で導入が義務付けられており、制度がない会社は法律違反となります。

また「法定外福利厚生」は、企業が自由に選び導入できる福利厚生のことです。

法定外福利厚生は企業によってさまざまで、下記などがあります。

  • 住宅手当
  • 食事手当
  • 社内イベント

このような労働環境を充実させる制度の有無で、福利厚生が充実している企業かどうかを判断されるのが一般的です。

福利厚生の種類についてはこれ以外にもあり、下記の記事にまとめています。詳しく知りたい場合は参考にしてください。

福利厚生がない会社が知っておくべき4つのデメリット

福利厚生がない会社が知っておくべき4つのデメリット

  1. 企業ブランドの評価・信頼度が下がる
  2. 人材確保が難しくなる
  3. 会社全体の生産性が落ちる
  4. 従業員の離職率が高まる

福利厚生がない会社のデメリットは、上記の4つが挙げられます。

それぞれについて紹介します。

デメリット1.企業ブランドの評価・信頼度が下がる

福利厚生がない会社は、ブランドイメージに悪影響をおよぼす恐れがあります。

  • 「会社として問題がないか不安」
  • 「福利厚生に使えるだけの資金がないのでは?」

などの印象があるためです。

「働く人材を大切にしていない」という印象を一度持たれると、イメージを変えることが難しくなるでしょう。

デメリット2.人材確保が難しくなる

福利厚生がない会社は、求職者の目に魅力的に映らない恐れがあります。

少子高齢化にともない労働人口が減りつつある昨今では、会社にとって人材確保は重要な課題です。

2019年に株式会社マイナビが発表した調査では、大学生は「企業選びで福利厚生に最も注目している」という結果が出ています。

このことからも、人材確保において福利厚生の充実度は無視できないといえるでしょう。

デメリット3.会社全体の生産性が落ちる

福利厚生の有無は従業員の

  • 業務へのモチベーション
  • 安定した生活
  • 心身の健康

などへも影響を及ぼします。

従業員が意欲的に業務へ取り組むためには、心身ともに健康に安定した生活を送れるような環境の整備が重要です。

会社全体の生産性にも関わってくるため、会社として福利厚生でサポートすることは従業員の信頼関係の構築にもつながります。

デメリット4.従業員の離職率が高まる

福利厚生がない会社は、現在働いている社員にとっても転職を検討する要因の一つとなります。

  • 予算を割いて採用した従業員が短期間で離職してしまう
  • 高いスキルを持った従業員が転職してしまう

などのリスクも考えられるでしょう。

また、企業が従業員の健康やメンタルヘルスのサポートをおこなうことで、体調不良による離職を減らす期待もできます。

会社が福利厚生を充実させる3つのメリット

会社が福利厚生を充実させる3つのメリット

  1. 優秀な人材を採用しやすくなる
  2. 従業員のモチベーションが上がる
  3. 税金対策になる

会社が福利厚生を充実させることでどのようなメリットがあるのでしょうか?

本項では上記3つのメリットについてお伝えしていきます。

メリット1.優秀な人材を採用しやすくなる

福利厚生が充実している会社は「従業員を大切にしている会社」という印象があります。

求職者が安心できるので、人手不足の解消や優秀な人材の確保につながる期待ができます。

他社と比較された際に選んでもらえるよう、自社で導入している福利厚生をアピールするような求人を出すことも効果的です。

メリット2.従業員のモチベーションが上がる

従業員のニーズに合った福利厚生を用意することで、業務へのモチベーションを上げることも可能です。

「会社が自分のことを気にかけてくれている」と思ってもらえれば、従業員と企業の信頼関係の構築に役立ちます。

会社への愛着が生まれれば、社内コミュニケーションの活性化や会社全体の生産性の向上も期待できます。

また、従業員がリフレッシュできる福利厚生を導入し、より仕事に集中できるようなサポートも重要です。

メリット3.税金対策になる

福利厚生費は、場合によって「経費」として計上することが可能です。

従業員へ利益を還元したいと考えたとき、給与アップした場合は所得税が増えてしまうケースがあります。

福利厚生なら

  • 会社:課税対象となる所得が減ることで法人税が安くなる
  • 従業員:支払う所得税が安くなる

などの節税効果が期待できます。

福利厚生の導入は、従業員だけでなく企業にとってもメリットのある制度といえるでしょう。

【実態】9割以上の会社が福利厚生制度を実施している

独立行政法人労働政策研究・研修機構の調査によると、日本の約9割以上の会社がなんらかの福利厚生制度を実施しています。

さらに、福利厚生の施策数が多い会社ほど「企業業績が上向き傾向にある」と回答しました。

企業の半数以上は、人材確保や仕事に対する意欲の向上などを目的とし、福利厚生の充実へ関心を寄せています。

一方、福利厚生の施策数が5つ未満の会社は「企業業績が低下している傾向にある」という結果が出ています。

法律を守ることはもちろん、従業員の満足度アップや企業の業績向上のためにも、福利厚生の導入を検討しましょう。

従業員に喜ばれる福利厚生だと、従業員のモチベーションアップにもつながります。人気の福利厚生を以下の記事で紹介していますので、もし知りたい場合はぜひご一読ください。

福利厚生を新たに導入する際の3つのポイント

福利厚生を新たに導入する際の3つのポイント

  1. 導入目的を明確にする
  2. 社員のニーズに合った制度にする
  3. 運用コストと効果のバランスを考える

福利厚生を導入する際に気をつけるポイントは上記の3つです。

それぞれの詳細についてお伝えします。

ポイント1.導入目的を明確にする

まずは、導入する目的を明確にしましょう。

  • 自社が抱えている課題は何か
  • その課題を解決できる福利厚生は何か
  • 従業員の望んでいるものは何か

など、導入する目的をいくつか洗い出してみます。

福利厚生にはさまざまなメリットがあるとはいえ、無闇に導入することはおすすめできません。

見切り発車で進めてしまえば、かけたコストなどがムダになってしまう危険性もあります。

ポイント2.社員のニーズに合った制度にする

福利厚生を導入する際には、従業員のニーズに合わせた制度となるよう事前のヒアリングをしっかりおこないましょう。

たとえば、従業員が近隣にランチを食べる場所がなく困っているのなら、社内に格安で買えるお弁当を用意するなどです。

  • 自社が抱える問題
  • 従業員のニーズと予算のバランス

に合わせた選択が重要です。

スキルアップの支援を福利厚生として導入している会社もあります。以下の記事でユニークな福利厚生の事例をまとめていますので、あわせてご覧ください。

ポイント3.運用コストと効果のバランスを考える

導入した福利厚生から期待した効果が得られるか、事前に予測しておくことも必要です。

福利厚生を充実させたことで、会社の経営が苦しくなってしまっては導入する意味がなくなってしまいます。

まずは費用対効果を踏まえ、低コストで気軽に導入できる福利厚生から始めるのも一つの方法です。

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まとめ:福利厚生なしでは複数のリスクを抱えることになる

あらためて、ここまでの要点を簡単にまとめます。

  • 福利厚生がない会社は、法律違反になる恐れがある
  • 福利厚生を充実させることで、企業の発展につながる
  • 福利厚生を導入する際は、まず目的やニーズを明確にする

法律で導入が義務づけられている「法定福利厚生」は、導入していないと法律違反になります。

一方、会社が自由に決められる法定外福利厚生は、必ず用意する必要がありません。

ですが、福利厚生の充実によって

  • 従業員のモチベーションや生産性
  • 新しい人材・優柔な人材を確保できるかどうか

が変わってくるでしょう。

「まだ福利厚生を導入していない」という会社は、まずは導入が容易な福利厚生から始めてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

東村龍樹

東村龍樹

株式会社DIGITALIO 販促DX事業本部 本部長。日本インターネットポイント協議会(JIPC)のラーニング&ネットワーキング委員としても活動中。現在は、ポイントメディアの知見を活かして、販促DX事業本部にてデジタルギフトサービス「デジコ」の責任者を務めています。