アンケートで使われる景品は、金銭的インセンティブと非金銭的インセンティブの2種類があります。それぞれの特徴を理解して、ターゲットにあった景品を選ぶことが重要です。
また、やり方によっては景品表示法に触れるおそれがあり、法律への理解も欠かせません。
そこで本記事では、アンケート景品の効果的な選び方や知っておくべき法律、「景品あり」にするメリットなどを紹介します。
アンケートの景品で失敗しない3つのコツも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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目次 []
種類 | 例 | 狙いやすいターゲット |
---|---|---|
金銭的インセンティブ |
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非金銭的インセンティブ |
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アンケートの景品は、大きく上記の2種類に分かれます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
金銭的インセンティブの例
金銭的インセンティブは使い道が幅広く、受け取る側が使いやすい点がメリットです。
在庫管理や発送の手間が不要なことから、企業側としてもアンケートへの謝礼に導入しやすいという特徴があります。一方で金額が高いと予算も増えるため、負担にならない金額を設定することがポイントです。
なお、アンケートで配布するインセンティブの種類や相場は下記の記事で詳しく紹介していますので、関心のある方はご覧ください。
非金銭的インセンティブの例
非金銭的インセンティブは、賞品や利用券など金銭ではないインセンティブです。
非金銭的インセンティブとしてオリジナルグッズを用意すると、企業の独自性を出せます。一方で、ニーズを外した景品の場合、当たり前ですがターゲットに喜んでもらえません。
そのため、魅力的なインセンティブにするための品物選びがポイントになります。
なお、金銭的インセンティブや非金銭的インセンティブは、お礼の言葉を添えて贈ると企業のイメージアップに効果的です。
次の記事では、アンケート回答へのお礼メール・お礼状に含めるべき内容や例文を紹介していますので、よろしければご覧ください。
景品表示法とは、一般消費者の利益の保護を目的に、商品やサービスの品質・内容・価格などを偽って表示することを厳しく規制する法律です。
企業が景品を利用したキャンペーンやイベントをおこなう際には、景品表示法の規定に則って行動しなければなりません。
なお、景品表示法上の「景品類」は下記のように定義されています。
(1)顧客を誘引するための手段として、
(2)事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して提供する
(3)物品、金銭その他の経済上の利益
景品類に該当する場合は、景品表示法に基づく景品規制が適用されます。
適用「されない」ケース | 適用「される」ケース |
---|---|
アンケートに回答してくれた方に 「もれなく」〇〇をプレゼント! |
「来店・購入してくれた方のみ」に実施するアンケート調査 |
景品表示法が適用されるか否かのポイントは、「顧客を誘引するための手段として」提供しているのか否かであり、客観的視点に基づいて判断されます。
したがって、提供者の主観的意図やその企画の名⽬がどのようなものであるかは争点となりません。
アンケートの景品を抽選で渡す場合の注意点については、後述する「コツ2.アンケートの景品を抽選で渡す場合は景品表示法に気を付ける」で詳しく解説しています。
アンケートを「景品あり」にする2つのメリット
アンケートを「景品あり」にすることで、上記2つのメリットが得られます。
どういうことか、詳しく見ていきましょう。
アンケートの回答率を高めるためには、アンケートに協力するメリットを伝えることがポイントです。
例えば、アンケートの依頼文に「景品あり」と添えることで、回答するか迷っている人が協力する動機付けになります。
つまり、謝礼をきっかけに回答者を確保しやすくなるのです。アンケートは、ある程度の回答数が集まったほうが信頼性が上がります。
そのようななか、景品を用意することで、アンケート実施時に一定数以上の回答者を確保できる目処が立ちます。
なお、下記記事ではアンケートの回答率を上げる5つの方法や協力してもらうコツを紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
集めたアンケートの回答は、分析して役に立つ情報にすることが重要です。
そのためには、有効な回答をできるだけ多く集めなければなりません。有効な回答とは、アンケートの目的に沿った、分析に役立つ質の高い情報のことです。
謝礼があると、対象者はアンケート回答に対して前向きな気持ちを抱き、「協力しよう」と思ってもらいやすくなります。
すなわち、有効な回答を得られる可能性が高まり、アンケートの信頼性向上に効果的です。質の高いデータを集められれば、アンケート回収後にマーケティングなどで活用しやすくなります。
アンケート景品を選ぶ際の効果的な選び方は、大きく下記のとおりです。
アンケート景品の効果的な選び方
効果的なアンケート景品を選ぶことで、参加者の満足度が高まるだけではなくアンケートへの参加意欲が高まり、回答率向上に貢献します。
アンケート景品は、参加者の興味を引きつけるものを選ぶとアンケートへの参加意欲を刺激し、回答への行動を促せます。
景品を選ぶ際は、下記のような点を考慮するようにしましょう。
実用的な商品や流行のアイテムなど、「参加者が価値を感じるもの」を提供するのがポイントです。
自社のイメージやブランドに合った景品を選ぶことも重要です。
例えば下記の具体例のように、景品が企業のビジョンや価値観と一致していれば参加者にブランドの印象を強く残すことができます。
企業のビジョン・価値観 | 景品の例 |
---|---|
環境に配慮した製品を作りたい | サステナブル(持続可能)な素材で作られたグッズ |
最新のテクノロジーを積極的に取り入れたい | 最新ガジェットや自社製品の割引券 |
自社のイメージやメッセージを反映した景品を選定し、ブランドのアピール力を高めたい場合に最適です。
参加者が景品を「簡単に受け取ることができるかどうか」も重要な要素です。
景品の受け取り手続きが煩雑だったり、配送に時間がかかったりすると、参加者(受け取る側)の満足度が低下するおそれがあります。
したがって、景品の配送方法や受け取り手続きの簡易さを考慮し、参加者がストレスなく景品を受け取ることができるように配慮しましょう。
そこでおすすめなのが、オンラインでの受け取りや電子ギフトカードなど、景品を受け取りやすいサービスの利用です。
例えば、法人向けデジタルギフトの「デジコ」は、アンケート参加者が「自分で選べるタイプ」のデジタルギフトを6,000種類以上用意しており、景品の受け取りやすさが好評です。
デジコの概要や導入事例などを詳しく知りたい方に向けて、無料で資料を配布しています。下記のボタンからお気軽にダウンロードしてご覧ください。
アンケートの景品で失敗しない3つのコツ
アンケートの景品で失敗しないコツは、主に上記の3つです。
現在は手軽にアンケートを実施できる時代ではあるものの、実施時は法律や個人情報保護の観点に留意する必要があります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
回答率を上げるためには、ターゲットに喜ばれる景品でなくてはなりません。
なぜなら、回答するメリットがイメージできないとアンケートに協力してもらいにくくなるからです。
もし喜ばれる景品に迷ったら、もらっても困ることがない消耗品や、個人の好みに関係なく贈れるデジタルギフト(Amazonギフトカードなど)がおすすめです。
景品 | 特徴 |
---|---|
デジタルギフト ・Amazonギフトカード ・QUOカードPayなど |
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ノベルティ ・ビジネスパーソン→ガジェットケース ・子育て世帯→防犯ブザー ・共働き世帯→エコバックなど |
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消耗品 ・ティッシュ ・食品包装用ラップフィルムなど |
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「顧客を誘引するための手段として」アンケート調査を実施した場合、景品表示法の適用を受けるおそれがある点に注意が必要です。
例えば、入場料が必要なイベント会場への来場者限定で、アンケート回答者のなかから抽選で景品を渡すとします。
アンケートの景品を抽選で渡す場合は「一般懸賞」に該当するため、以下の金額を超えないように謝礼金額の調整が必要になることもあります。
懸賞の取引価格 | 景品類の最高額 | 景品類の総額 |
---|---|---|
5,000円未満 | 取引価格の20倍 | 売上予定総額の100分の2以下 |
5,000円以上 | 10万円 | 売上予定総額の100分の2以下 |
上記のイベント会場の例では、回答者がアンケートに回答するには入場料が必要です。そのため、入場料が「取引価格」に該当し、入場料をもとに景品類の最高額が決まることになります。
例えば、イベントの入場料が500円だった場合、景品類の最高額は1万円です。
また、イベントでの売上が1,000万円を予定している場合、景品類の総額は20万円以下に収める必要があります。
なお、アンケートが「顧客を誘引するための手段」や「商品や役務の取引をおこなうもの」ではない場合、基本的に景品表示法の適用となることはありません。
多くの回答者は、匿名性と秘密保持を気にするものです。景品を贈る際は個人情報を集めることになりますが、顧客データの流出があってはなりません。
個人情報の保護を怠ると、デリケートな質問にも回答してもらいにくくなります。そのため、個人情報の流出防止対策をしていることを事前に伝えることが大切です。
具体的には、アンケート用紙や導入ページ、アンケートフォームに「個人情報に関する文面」を必ず記載するようにしましょう。
個人情報の利用目的や、個人情報に関する問合せ窓口を明確に記載することで、安心してアンケートに答えてもらいやすくなります。
アンケートに答えてもらいやすくするには、依頼文も大切です。
以下の資料では、依頼やお礼を伝えるメールに書くべきポイントを紹介しています。コピペでそのままお使いいただける例文も紹介しているので、もしご興味がありましたらご利用ください。
初めてでも失敗しない!アンケート調査全ノウハウ
アンケート回答者に景品を贈る3ステップ
アンケート回答者に景品を贈る際の手順は、上記の3ステップです。
流れを把握しておくとアンケート調査を実施する際のイメージがしやすくなりますので、ぜひ参考にしてください。
最初のステップは、アンケートの景品を何人に贈るのか決めることです。
アンケートの景品を贈る方法には、以下の3パターンがあります。
アンケートの景品を贈る方法
多くの回答者を得られやすいことから「全員」に贈る方法が理想ではあるものの、予算が高くついてしまう点がデメリットです。
一方で「先着順」であれば、自社の状況に見合ったコストを設定しやすくなります。
また、前述したとおり「抽選」で贈る場合は景品表示法違反とならないように気を付けましょう。
続いて、自社に見合う謝礼の金額を設定します。
参考までに、アンケート方法ごとの相場を以下の表にまとめました。
アンケート方法 | 相場 |
---|---|
Webアンケート | 数十円~数百円 |
電話でのアンケート | 数百円~数千円 |
郵送でのアンケート | 数百円~数千円 |
会場調査 | 数百円~数千円 |
グループインタビュー | 数千円~数万円 |
1対1でのインタビュー | 数千円~数万円 |
例えば、インターネット上で気軽に実施しやすいWebアンケートでは、1回あたり数十円~数百円を目安に謝礼をするのが一般的です。
謝礼の金額を低く設定すれば予算を抑えられるものの、回答率が下がる可能性もある点に注意しなければなりません。
一方で、高く設定しすぎると予算を圧迫してしまいます。謝礼の金額は、ターゲットや自社の予算に応じて設定するようにしましょう。
なお、アンケートモニターに渡す謝礼の相場や金額を決める際のポイントは、下記記事でも詳しく解説していますのでご覧ください。
3つ目のステップは、適したタイミングで景品を渡すことです。
景品を渡すタイミングは、「アンケート回答前」と「アンケート回答後」の2パターンに分かれます。
全員に景品を渡す「アンケート回答前」なら回答率を上げやすいですが、いい加減な回答者が含まれるおそれがあります。
企業からすると、有効でない回答をした人にまで景品を渡すのは損した気分になるかもしれません。コストを抑えたい場合は、回答者にのみ景品を渡す「アンケート回答後」がおすすめです。
また、アンケート回答者にお礼を添えて景品を贈ることで、企業のイメージアップにもつながります。
アンケートの景品は、ターゲットや自社の予算にあわせて選ぶことが重要です。法律との関連や個人情報保護にも留意しつつ、喜ばれる景品を渡しましょう。
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