「顧客満足度調査の重要性は認識しているけれど、具体的に何をしたらいいのかわからない」
「顧客満足度調査をしたけれど、対象者の協力が思うように得られなかった」
とお悩みではありませんか?
顧客満足度調査は自社商品やサービスの品質向上に役立てられるだけでなく、マーケティングの課題発見と改善にもつなげられます。
本記事では、顧客満足度調査のやり方と、成功に導くための6つのポイントを紹介します。
顧客満足度調査の成功には、調査対象者の協力が必要不可欠です。
アンケートに答えてもらえなければ正確な調査データが得られず、せっかくの調査が失敗に終わってしまいます。
そこで、協力を得るために重要な設問設計のポイント、依頼文や調査協力へのお礼など、初めてのアンケート調査でも失敗しないノウハウをまとめた資料をご用意しました。
以下よりダウンロード可能ですので、ぜひご活用ください。
目次 []
顧客満足度調査とは、「Customer Satisfaction調査」を略した言葉です。
自社の商品やサービスの購入者に対して「満足度・期待度」を聞き、どのように評価されているのか把握するための調査を指します。
顧客のニーズを深堀することで、自社商品やサービスの品質向上に役立てられるだけでなく、マーケティングの課題発見と改善にも効果的です。
顧客満足度調査をおこなう2つの目的
顧客満足度調査の目的は、主に2つに分けられます。
1つずつ見ていきましょう。
商品やサービスの品質に問題がないか調査し、問題が発生すれば速やかに対応できる仕組みとして、顧客満足度調査を実施します。
例えば、お客様相談窓口に問い合わせをした後、メールで「今回のサポート対応の評価をお願いします」といったアンケートは、対応品質の調査を目的とした顧客満足度調査です。
また、顧客に対して「3ヵ月に1回」などのルールを決めて、定期的に同じ質問内容でアンケートをおこなうケースもあります。
これは商品やサービスの品質に問題が発生していないか調査し、問題点や不満点を改善することで、新規顧客やリピーターの獲得が目的です。
サービスや商品を選ぶ際、できるだけ信頼性のある企業を選びたいと思いませんか?
顧客満足度を高めることで、「顧客が親しい人に商品やサービスをおすすめする」「良い口コミを投稿する」などの行動につながり、商品やサービスの信頼性が高まります。
「家族や友人に薦められた」「自分の見た口コミが高評価だった」という理由が購入の動機となり、新規顧客の獲得につながります。
また顧客満足度調査の結果を「顧客満足度97%」のように商品やWebサイトに公開することによって、信頼性を高めることが可能です。
顧客満足度を測る3つの指標
ここでは、顧客満足度調査で満足度を表す際によく使う指標について解説します。
NPSとは「顧客が商品やサービスに対してどれくらい愛着や信頼を感じているか」を表す指標です。
「この会社(商品やサービス)を友人や知人におすすめしたいとおもいますか?」という質問をして0~10点の11段階で評価してもらいます。
0~6点を付けた人を「批判者」、7~8点を付けた人を「中立者」、9~10点を付けた人を「推奨者」と分類し「推奨者」の割合から「批判者」の割合を引いた数値がNPS指標です。
目安として、回答数が400~500あれば信頼できる数値を算出できます。
「NPSが高い=商品やサービスをおすすめしてくれる顧客が多い」ということです。
逆にNPSが低い場合、他社へ乗り換えられる可能性が高いと判断できるため、企業やブランドの業績と高い相関性があるといわれています。
商品やサービスの改善、顧客接点における改善アクションを見出し業績伸長への手がかりを得たいときに用いられます。
CSATとは、顧客満足度を意味する指標です。
「商品やサービスに対し、どの程度満足しましたか」という質問をし、回答者は5段階または7段階で評価します。
「とても満足」「満足」と評価した回答数を全体の回答数で割って算出し、顧客満足度の変化を確認する場合に用いられます。
CSATとNPSは「何を把握したいか」によって使い分けましょう。
CESとは顧客努力指標で、「顧客が目的を達成するためにどの程度努力やストレスを要したのか」を表します。
NPSやCSATとは少し異なり、リテンション率(顧客維持率)との関係が深いと言われており、サイトやアプリのUI/UX改善や、カスタマーサクセスのサポートの評価に使われることが多いです。
顧客満足度調査のやり方を5ステップで解説します。
調査の成功に関わりますので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
「調査によって何を明らかにしたいのか」「調査結果をどのようなアクションにつなげていきたいか」の2つを明確にすることが重要です。
顧客満足度調査は「課題を解決するための手段」であって「調査することが目的」ではありません。
目的がはっきりしていないと調査後、どうアクションしたら良いかわからず、せっかくの調査が無駄になってしまいます。
目的が定まっていない状態で調査に着手してしまうと、必要な設問を設定できなかったり設問の優先順位が決められなくなってしまうリスクがあります。
というように、調査の目的は明確にしておきましょう。
顧客満足度の改善につながるデータを導き出すには、「どのような対象に」調査をするのかが重要です。
調査目的により、調査対象者が変わります。
例えば「自社の商品を購入したことのある顧客が、他社商品に乗り換えた理由」を知りたい場合には、自社商品の購入者のみではなく、他社商品を購入したことのある顧客も対象者に含める必要があります。
顧客満足度調査をいつ・どこで・どのような方法でおこなうかを細かく決めましょう。
調査対象者の属性(年齢・性別・職業など)に合った時間やツールで実施するのが効果的です。
例えば、商品を購入した顧客に対して顧客満足度調査をおこなうのであれば以下のように考えられます。
いつ:商品を購入した日に
どこで:購入した場所で
どのような方法で:購入レシートのバーコードから調査サイトにアクセスしてもらう
この他にも訪問調査や郵送調査などの調査方法があります。以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
顧客満足度調査の調査項目を作成するにあたって、仮説を立てることが大切です。
そうすることで、「回答は集まったけど、どうしよう?」と調査後の行動で迷わなくなります。
仮説が合っていれば「仮説通りに進めよう」となり、仮説が違った場合は「どこが違うのか?なぜ違うのか?」を見つける行動へとつなげることが可能です。
どちらの場合でもその後の行動が明確になり「回答を集めるだけ集めて、その後のアクションが定まらない」といった現象を防げます。
アンケートの回答が集まったら集計・分析をします。
調査結果を分析し、調査前に立てた仮説が正しかったかどうか検証してみてください。
もし仮説と違う調査結果だった場合は、仮説の修正をし再度調査をおこないます。
仮説が正しかった場合でも、調査結果を深堀りするためにインタビュー調査など追加で調査をおこなう場合があります。
顧客満足度調査の分析データから改善点を特定し、アクションへとつなげましょう。
以下の記事でアンケートの集計・分析方法を詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
顧客満足度調査を成功させる6つのポイント
これから紹介するポイントを踏まえて顧客満足度調査を実施すれば、調査の精度や回答率の向上につながります。
ここでは顧客満足度調査を成功させるポイントを6つ紹介します。
商品やサービスの利用をしている顧客だけでなく、利用をやめてしまった顧客へも調査を行いましょう。
そうすることで、利用をやめてしまった理由を把握し今後の商品やサービスの改善につなげられます。
加えて商品やサービスを利用している人が、同じ理由でやめてしまうことを防ぐこともできます。
項目 | 概要 |
---|---|
モニター登録時 (モニター登録する場合) | ・個人情報の取得目的、利用範囲などの説明と本人の同意 ・取得した個人情報の厳格な管理、取り扱いなど |
アンケート回答時 | ・調査の目的と活用方法、公開方法の説明と本人の同意 ・個人情報を回答してもらう場合には、その取り扱い(モニター登録時と同様) ・回答データの厳格な管理、取り扱いなど |
システムの外部委託 | ・システムの管理、運用を外部委託する場合は、各団体のルールに則り、委託先の選定や契約、個人情報の取り扱いなどをおこなう |
調査結果の公開時 | ・統計的に処理し、個人が特定できないよう配慮する |
顧客データを保有している企業であれば、個人情報保護法に基づいて顧客データを運用していると思いますが、顧客満足度調査で集めたデータも同様に法令順守での管理が必要です。
普段の業務で個人情報を扱わない業務を担当している人が調査をおこなう場合は、個人情報保護法に関して知識が浅いため予期せぬトラブルを招くリスクがあります。
知識のある担当者と確認を取りながら調査を進めましょう。
質問数が多いと「答えるのが面倒」だと思われてしまい、回答率が低くなってしまうリスクがあります。
1つの質問で2つ以上の項目について聞かないようにし、質問の数は回答者の負担が少ない10~15分程度で答えられる数におさえましょう。
「質問項目は頭を使わなくても回答できる、わかりやすい内容にする」「目安時間を冒頭で伝える」などして負担に感じさせない工夫も大切です。
自由記述の質問は、選択肢式の設問に比べて回答者が考えて回答する必要があり、負担につながるため必要最低限にします。
デジコでは、アンケートの種類や設問設計で大事なポイントをまとめた資料をご用意しています。アンケートをご検討中のご担当者様はぜひご活用ください、
最初にアンケートの趣旨を対象者へ伝えて、疑問や不安をできるだけ取り除きましょう。
突然アンケートを頼まれても「なぜ自分なのか」「何のためなのか」と対象者は疑問を抱き、回答率が低下するリスクがあります。
加えて回答率が下がってしまうと、調査結果と実際の顧客満足度に大きな差が出る恐れもあり、正確な顧客満足度調査ができたとはいえません。
回答してもらいやすいアンケート作成のコツは、以下の記事で詳しく解説していますのであわせてご覧ください。
一定期間ごとにまったく同じ質問の調査を継続しておこなうことで、過去の調査データとの比較を通して変化を測定できます。
顧客満足度の推移を調査したい場合は、四半期に1回や1年に1回など期間を決めて実施しましょう。
調査結果は、調査した人たちだけのなかに留めるのではなく、現場の従業員にフィードバックをおこなうことが重要です。
でなければ、顧客満足度調査の意味がなくなってしまい「満足度調査をしたにもかかわらず 改善されていない」と不満に思う顧客も生まれかねません。
逆に迅速に現場にフィードバックがされれば、顧客が不満を感じている点を素早く改善でき、満足度向上へつながります。
現場へのフィードバックの際はネガティブな意見だけでなく、良かった点も伝えると改善のモチベーション向上にもなるのでおすすめです。
顧客満足度調査は、自社の商品やサービスの購入者に対して「満足度・期待度」を聞き、どのように評価されているのか把握するための調査です。
不満が集まっている点を改善し、評価されている点をさらに伸ばすことで、商品やサービスの継続的な利用が期待できるだけでなく、新商品の開発にも役立ちます。
しかしアンケートに答えてもらえなければ、正確な調査データが得られません。
そこで、アンケートへの協力を促すためにお礼を用意することをおすすめします。
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導入事例も含めた詳しい概要を以下にご用意しましたので、お気軽にダウンロードしてください。