顧客満足度を確かめるためによく実施されるのがアンケートです。
顧客満足度アンケートの調査結果をもとに、商品・サービスの改善など次の施策に活かすことができます。
とはいえ「顧客満足度アンケートを実施したことがなく、やり方がわからない」ということもあるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、アンケートの流れやポイントなど、顧客満足度を調べるために知っておきたい基礎知識を紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
顧客満足度のアンケート調査で失敗しないためには、目的に合ったアンケート選びや回答しやすい設問設定、回答率を底上げする依頼文や謝礼が大切です。
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顧客満足度アンケートでよく使われる2つの指標
ここでは、顧客満足度アンケートで満足度を表す際によく使う指標について解説します。
設問に合わせて適切な指標を設定することで、顧客は回答の負担が減り、調査結果の分析もしやすくなります。それでは見ていきましょう。
評定尺度法は、提示した選択肢のうちどの回答が多いか・少ないかをシンプルに見れる指標です。アンケートにおいて代表的な回答方法といえます。
評定尺度法のアンケート例
商品価格に対する満足度を以下よりお選びください。
尺度が細かいと細分化した満足度を調べやすいのがメリットです。一方で、顧客が回答に迷ったり、結果がバラけて分析しづらくなったりすることも考えられます。
評定尺度法には4段階・7段階・9段階などもありますが、5段階の尺度はなかでもよく使われます。
ネット・プロモーター・スコア(NPS)は、顧客がどの程度商品・サービスを継続利用したいと感じているか計測できる指標です。
米ベイン・アンドカンパニー社が提唱し、広く使われるようになりました。
ネット・プロモーター・スコアでは0~10の11段階から当てはまる数値を顧客が選びます。数値の1~6までは批判者、7~8は中立者、9~10は推奨者となる位置付けです。
出典:NPS®(ネットプロモータースコア)とは?│NTTコムオンライン
ネット・プロモーター・スコアは「推奨者の割合-批判者の割合」で計算すると、総合評価を-100~+100の数値で表すことができます。
スコアが-100に近いほど批判者が多く、+100に近いほど満足度が高いことを意味します。
顧客満足度アンケートの流れ5ステップ
顧客満足度アンケートは5つのステップで実施できます。
精度の高い調査結果を得るにはアンケートの企画・作成段階も重要ですので、それぞれのステップを見ていきましょう。
まずは、顧客満足度を知ってどうするのか、調査結果をどのように活かすのかといった目的を明確にしましょう。
目的がないとアンケートを実施することがゴールとなってしまい、調査後にどのようなアクションを取るべきかわからなくなります。
また、目的がハッキリしているほうが、アンケートでどのような質問をすべきか考えやすいです。
「デザイン改善に活かせる商品の不満点を聞く」「増産方針を検討するためにリピートの意向を聞く」など、具体的に考えるのがおすすめです。
顧客満足度アンケートの目的を決めたら、続いてはどのような人・企業を対象に実施するか検討します。
エンドユーザーである消費者を調査対象にすることはよくありますが、流通経路にいる卸売業者や小売店などにアンケートを取るのもひとつの方法です。
卸売業者や小売店が「売りにくい」と感じる商品は、そもそも顧客の手元に届く前に問題があります。
適切な調査対象者を選ぶことが、精度の高いアンケート結果につながります。
顧客満足度アンケートの実施日・実施場所・実施方法などの詳細を決めていきます。アンケート対象者の属性に合った時間やツールで実施するのが効果的です。
例えば体験会イベントの顧客満足度アンケートなら、次のように考えられます。
なおアンケートの調査手法には、定量調査や定性調査などの種類があります。調査手法については以下の記事で紹介しているため、こちらもご参考にしてみてください。
続いてはアンケート項目の作成です。顧客満足度アンケートの場合は、次のような設問が考えられます。
「商品・サービスを知ったきっかけ」を聞くことで広告の効果検証ができ、「商品を購入した理由」を知ることで商品の訴求ポイントがわかります。
アンケートの設問設計については、回答者の負担が少なくなるコツや注意点を以下の記事で紹介しています。ぜひご覧ください。
アンケート実施後は調査結果の集計・分析をします。
5段階評価なら「満足・やや満足」を満足グループ、「不満・やや不満」を不満グループに整理し分析しやすくしましょう。
中立的意見の「どちらとも言えない」をどちらに分けるべきか悩みどころですが、グレー寄りの意見ととらえるなら、ひとまず不満グループに分けるのも手です。
過去の調査結果と比較して満足度は上がっているか、回答から次の施策に活かせるアイディアはあるかなど、さまざまな視点で分析してみてください。
アンケート結果の集計・分析方法については以下の記事に詳しくまとめていますので、知りたい場合はあわせてご覧下さい。
顧客満足度アンケートで失敗しない5つのポイント
顧客満足度アンケートでよくある失敗として、調査結果をその後の施策につなげにくい点や、そもそもアンケートに協力してもらえない点があります。
ここでは、十分な調査結果を得るためのポイントをご紹介します。
顧客満足度アンケートでは現在の感想だけでなく、利用前に抱いていた期待に応えられているか調べるのがおすすめです。
顧客が「商品・サービスは悪くないが期待以下だった」と感じた場合、リピートの確率が低くなります。
そのため
など、利用前後のズレを確かめられる質問を入れてみましょう。
アンケート項目を作成する際は、仮説を立てたうえで設問を考えます。
仮説を立てないとあてずっぽうな設問になりやすく、顧客の本音を聞きだすことが難しくなるためです。
例えば「商品価格が高いかもしれない」という仮説があれば、次のような質問をします。
設問例:商品価格は適切だと思いますか?
「顧客がどのような点に不満を持っていそうか」「商品・サービスの課題はどこにあるか」などの観点から仮説を立ててみましょう。
満足度が「高かった」「低かった」だけわかっても、ネクストアクションにはつなげにくいです。
そのため、「今後期待する機能は何ですか?以下よりお選びください」など、具体的な改善施策に結びつく質問も追加すると良いでしょう。
また可能であれば、アンケートとあわせて観察調査をするのも効果的です。
実際にユーザーに商品・サービスをその場で使ってもらい、その様子を観察すると改善点を見つけられるかもしれません。
アンケートと観察調査の例
意図したように使われているか、手間取っている様子はないかなど改善点のヒントが得られます。
アンケートは回答者の手間を減らすことが大切ですので、設問数は最低限に絞りましょう。
設問が多いと回答に時間がかかり、顧客はアンケートに答えることが面倒に感じてしまいます。
アンケート中盤以降になると回答が適当になるなど、調査精度が下がることも考えられます。
設問数の目安としては、多くても20~30問程度(回答の目安時間10~15分)に抑えるのがおすすめです。
また、冒頭から複雑な設問があることも負担になるため、記述式の設問はアンケート後方に入れましょう。
そもそもアンケートに答えてもらえなければ、顧客満足度を調べようがありません。そのため、アンケート協力を促すために謝礼を用意するのも効果的です。
「どのような謝礼品が良いだろう」と迷うと思いますが、モノやサービスなど直接的な利益になるお礼が喜ばれるでしょう。
謝礼としておすすめなのはデジタルギフト(オンラインで贈れるギフト)です。
デジタルギフトがアンケート謝礼におすすめな理由
デジタルギフトのなかには、アンケートの集計作業をまとめて任せられるサービスもあります。
以下の資料では、デジタルギフト「デジコ」の概要やアンケート謝礼としての活用事例について、詳しくまとめております。ご興味があればお気軽にダウンロードください。
この記事では、顧客満足度アンケートの取り方について紹介しました。
顧客満足度アンケートでは「高かった」「低かった」という結果を調べるだけでなく、その後の改善施策につながるヒントを得ることが大切です。
アンケートを取る目的や仮説をしっかり考えることで、調査すべき内容が見えてきます。顧客の真意を聞き出し、商品やサービスの改善に役立てましょう。
アンケートで調査すべき内容が決まったら、次は実施方法やアンケートの設問設計、アンケートの依頼文を検討します。
ポイントをおさえたアンケートの設問設計や依頼文は、回答率をあげ質の良い回答を得るために効果的です。
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アンケートを検討中のご担当者は、ぜひご活用ください。