「インセンティブを導入したいが、何から始めれば良いかわからない」
「インセンティブ制度の設計方法が知りたい」
このような疑問はありませんか?
設計段階でインセンティブの付与条件や報酬内容を誤ると、かえって不公平感が増したり不満が出たりする要因となります。
そこでこの記事では、インセンティブ設計について5ステップで解説し、設計時の注意点や事例も紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
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インセンティブ制度の設計5ステップ
早速、インセンティブ制度の設計方法を5ステップで紹介します。
今の段階では「インセンティブを導入したい」と漠然としか決まっていない場合でも、制度の骨組みを作れるように順を追ってお伝えします。
まずは、何のためにインセンティブを設けるのか目的を明確にしましょう。
目的をはっきりさせることで、どのようなインセンティブが効果的か考えやすくなります。
例えば次のような目的とインセンティブ(報酬内容)があります。
目的 | インセンティブ(報酬内容) |
---|---|
業績アップ | 営業成績に応じて歩合給を付与 |
社内のコミュニケーション形成 | 社員同士で感謝を示すインセンティブポイントを付与 |
また、社員にもインセンティブ導入の背景を伝えることができ、目的に沿った前向きな取り組み姿勢を期待できます。
続いて、誰がインセンティブ制度の対象になるのか決定します。
対象者についての規定は、次のように細かく定めるとインセンティブの付与時に迷うことがありません。
単純に「規定の成果・目標を達成したすべての者が対象」としても良いでしょう。
インセンティブを付与する条件や評価基準を決めます。
付与条件の例としては、
などがあります。
大切なのは、「インセンティブを誰に還元したいのか」「誰のモチベーションを上げたいのか」を具体的にイメージすることです。
「一部の成績優秀な社員に還元するため」「これから伸びしろのある社員のモチベーションを上げるため」などによって、付与条件のレベルは変わります。
なお、ごく一部の人しか受け取れないインセンティブは、社員が不満を抱く要因となります。
特に個人成績や評価によるインセンティブは、報酬を受け取れる人と受け取れない人に差が出すぎないよう条件を緩和するのも手です。
インセンティブとして何を付与するのか、具体的な報酬を決めましょう。
インセンティブというとお金やモノがよく採用されますが、実はそれ以外にも種類があります。
インセンティブの種類は「金銭的インセンティブ」と「非金銭的インセンティブ」の大きく2つに分けられ、次のような違いがあります。
社員のモチベーションを高めるのに、必ずしもお金が有効とは限りません。金銭的インセンティブは一時的な満足感は得られるものの、継続的なやる気につながりにくいケースもあるためです。
継続的なやる気を引き出すなら、自己決定感や成功体験を育むお金以外のインセンティブを選ぶのもおすすめです。
お金以外のインセンティブについては、別の記事で詳しく紹介しています。こちらもぜひご覧ください。
最後のステップとして、インセンティブ制度の運用について決めていきましょう。
運用体制を整えず制度をスタートしてしまうと、いざ付与するときに
「バタついて報酬を渡すのが遅れてしまった」
「誰がいつインセンティブを受け取ったかわからなくなった」
という事態も起こりえます。
運用にあたり、次のような内容をあらかじめ決めておきましょう
設計の流れを一通り見てきましたが、インセンティブ制度をより効果的にするには注意すべき点があります。続いては設計時の注意点を見ていきましょう。
インセンティブ設計における注意点
ここではインセンティブをより効果的にするために、設計時の注意点や意識したい考え方などを紹介します。
インセンティブを付与する条件は、数値や成績以外を設定することも大切です。
営業成績など数字的な評価のみになると、インセンティブを受け取れる人に偏りが出ます。
総務や経理など仕事の成果を数値で表すのが難しい部署は、インセンティブを受け取れなくなってしまいます。
全社的なレベル・モチベーションアップを目指すのであれば、業務結果以外での評価基準にも注目しましょう。
仕事のプロセスに注目した評価基準や、トップダウンに限らない評価基準を検討するのもおすすめです。
「インセンティブを与えるから成果を出してほしい」という考え方は、長期的に見ると逆効果になる可能性が大きいです。
本人が自発的なやる気に満ちている場合、お金やモノのために頑張らせると、むしろモチベーションを下げる要因となります。この現象を「アンダーマイニング効果」といいます。
インセンティブでモチベーションを上げたい場合は、社員の好奇心や自己決定感を養う「内発的な動機」が大切です。
内発的な動機がないと社員は「やらされている」と感じてしまい、その気持ちがモチベーションを下げたり不満につながったりします。
内発的な動機づけやインセンティブによるモチベーション向上のコツは、別の記事で詳しく解説しています。こちらもぜひご覧ください。
インセンティブを受け取った社員が増えてきたら、制度の効果が出ているか確かめるのもおすすめです。
インセンティブを導入した目的を達成できているか、インセンティブがどの程度貢献しているか分析してみましょう。
分析方法は、社内アンケートで社員の満足度を確かめたり、制度導入前後の営業成績の推移を見たりする方法があります。
分析することで新たな事実に気付くこともあるため、インセンティブ制度をより効果的なものにしていくのに役立てましょう。
それでは、実際どのような形でインセンティブは活用されているのでしょうか。インセンティブで効果を上げている3社の事例を紹介します。
インセンティブ設計の例
上記の企業はお金やモノをただ付与するのではなく、導入目的や社員のモチベーションアップにつながる設計で成果を出しています。
各社の事例について具体的に見ていきましょう。
株式会社メルカリでは、独自のインセンティブポイント制度「mertip(メルチップ)」を導入しています。
社員同士で感謝の気持ちや賞賛を贈りたい相手に対し、mertipを付与します。mertipは1ポイント=1円として給与に上乗せされる仕組みです。
チャットツールのSlackから気軽にmertipを送り合うことができ、在宅ワークでお互いの顔が見えない状態でも「仕事を見てくれている」と感じやすくなります。
社内アンケートによると満足度は約87%と高い結果を出しています。
保育・介護福祉サービスを提供する株式会社ソラストでは、社員の働きやすさ向上のためにインセンティブ制度「ソラストポイント」を導入しました。
勤続年数や予算達成、友人の紹介などでソラストポイントが付与される他、次のように日常業務で評価される付与基準もあります。
インセンティブ導入前は離職率が40%を超える高さでしたが、この制度により離職率が10%を下回り人材確保にも良い影響をもたらしています。
サントリーホールディングス株式会社では、企業理念「人と自然と響きあう」をもとに、社員のボランティア活動推進のために制度を始めました。
会社が企画したボランティア企画に参加すると、ポイントがもらえるという仕組みです。
事前調査により「ボランティアに興味はあるが参加したことがない」という社員が多いことがわかっていました。
ポイント制度を設けたことが活動に参加するきっかけとなり、ボランティア参加者数は通常の4倍にまでなりました。
ボランティアを通じて接点がなかった社員同士でコミュニケーションがとれたり、成功体験が増えたりするなどの効果もあり、内発的動機の形成にも役立っています。
インセンティブの種類や具体例を以下の記事にまとめていますので、知りたい場合はぜひ以下の記事も参照ください。
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インセンティブ設計の5ステップをあらためてまとめます。
数値以外のインセンティブ付与基準を設けたり、現金以外の報酬も検討したりすると社員のモチベーションアップにつなげやすくなります。
インセンティブ制度の導入後は効果を分析しつつ、改善点があれば制度の見直しをしていきましょう。